ブロッコリーによるFKS権利買収についての私感

Last Update:2000/03/12

いろいろと各種掲示版で騒がれて、ついでにHuneX本家の掲示版をぶっ飛ばした:-) 例の件についてとりあえず私感を述べておこうと思う。僕自身はソフトウェア会社とかとは何の関係もないし(あると言えばあるけど、別に問題ではあるまい)ブロッコリー社に対しても格別の印象は持っていない。そゆわけで、自由に僕の発想で、色々と書いてみたいと思う。


事の発端は、FKS-OVA発売記念のイベントで、ブロッコリー社の社長から「FKSの権利をHuneXより買収し、FKS2を制作する」とか発表されたことから始まる。まずこの辺りからじっくり考えてみよう。

そもそも、なぜ買収ということになったのかと考えれば、ブロッコリーは金があるし、HuneXには金がない、ただそれだけの理由だ。冷静になって考えれば、HuneXの親会社はHumanとNEC-HEであり、その両者とも、倒産やら解体やらで消滅してしまった...これでは金があるわけが無く、夏セレもろくに売れなかったであろう事はまじめに考えれば分かることであり、とにかくHuneXはギリギリの経営状況なのだ。

そのような状況の下で、作品の権利ごと売却というのは、金銭的に見ればものすごくありがたい話であって、そのような話が出てきたら飛びつくのは当然であろう。会社という物は趣味で仕事をするだけではやっていけないし、ましてや親会社が全て消えるという非常時に、作品を大切にする云々の話ではあるまい。

そして次に“作品を大切にする”ということ。これはくせ者だ。そもそも僕は、ゲームなんて物は発売されてしまえば、後は市場が勝手に評価する物だと思っている。キャラクターグッツとかはおまけ以外の何物でもないのであって、ゲームの出来がよいか悪いか、そしてそれが売れたかどうか、それが全てだ。

そう考えると、もう発売してしまった作品の事などは、はっきり言ってしまえばどうでもいい。真にゲームを作りたいという希望がある会社ならば、過去の作品などにはこだわらないで、さらに良い作品を生み出せばいいだけであろう。その意味で、逆にHuneXは評価されるべきではないかと思う。過去に区切りをつけて、新しい世界に飛び立とうとしているのだ。本当にHuneXという会社のことが好きならば、今回の件は誉めなければなるまい。ましてや今後はHuneXを信用しないなんて、そんなのはファンではない。偽物だ。

ブロッコリーの社長が「打倒ときメモ」とか叫んだというのは、まぁ、ここで論じる内容ではないから答えは出さない。過去にときメモの開発に参加したスタッフがいようが、過去にこだわらないでさらに良い物を生み出そうという心があるのなら、別に構わないではないかとも思う。それに本当に良い物を作ろうというのなら、それくらいの気構えなしでは困る(^^;;


そして夢のある未来の話をしよう。FKS2についてだ。2002年春の発売が目標という話だから、ずいぶんと先の話だ。現時点では水上広樹氏が引き続き原画に参加するであろう事しか分かっていない。要するに白紙に極めて近いわけだ。

しかしFKSの権利をHuneXより買収した。そこまでするのだから、前作の設定なりキャラをある程度は引き継ぐであろう事は、想像に難しくない。ということで、ここでファンとしては、いろいろと不安とかが錯綜してくるわけだ。

不安の最大要因は「2は1を越えられるのか?」に尽きるのではないかと思う。コレについて素直に考えてみよう。僕としては、越える可能性もあるのではないかと思っている。というか50%の確率で超えるであろうと(裏を返せば50%の確率で超えられない)

例えばときめきメモリアル。これは誰から見たって、2は1を越えていない。というよりははっきり言って別物のゲームだ。僕から見て良くなったのは音楽くらいであろうと思うから、まぁ、ゲームとしてはダメなんだろう。しかし今度は同級生とか。これは明らかに2が1を越えてしまっている。各種コンシューマー向けに移植されたときの売り上げとかを見れば一目瞭然で、続編が元を越えたよい例だ。同じようにプリンセスメーカー辺りも、2が1を越えているよい例だろうか。

そこでもう一つ問題になってくるのが「スタッフを前作と同じにすれば良い物が作れるのか」そんなことはないだろう。この例で一番分かりやすいのが、ONEとKanon。僕から言わせてもらうと、ONEは奇跡的な究極の名作だが、Kanonはクソゲーだ。Kanonの方が名作だなどと主張する人間がいたら、そいつは物語をまともに読めない人間だと僕は見なす。キャラ設定だけの力で無理矢理作り上げられたKanonの世界。それに対して物語の味を徹底的に生かすためにキャラを作ったというONEの美しい世界。この差は歴然としている。同じスタッフで作れば売れるという甘えが産んだ駄作だろうというのが、僕のKanonの評価である。

ということで、結論として、先は全く分からない。HuneX内部でもスタッフがかなり去っているようだが、その前作のスタッフを全て集めて作ろうなんていう発想では、確実に駄作になる。しかし前回のスタッフを全て集めることは出来ないだろうし、その意味で原画だけに共通点を持たせた、新しい世界を構築しようというので有れば、これは勝算はあると思う。本当にFKSが好きであるならば、それを信じよう。


最後に「前作のキャラとか世界観を中途半端に引き継いで、ボロボロにしてしまうのではないか」という不安について。そういうことを言う人に、僕は逆に問いたい。「ゲームの価値って何?」仮に2がボロボロになったと考えてみよう。しかしだからといって1の素晴らしさは変わらない。ときメモを見よ。2はあまり良い話は聞かないが、だからといって1の価値が下がったということはあるまい。それと同じだ。

中途半端に引き継ごうが、2がメタメタだろうが、1が本当に名作であるのならば、その価値は変わらない。1は既に発売されて、一定の評価を得ている作品なのだ。僕は1が真の名作であると信じているから、2には期待はするけれども、それがダメな出来であろうと、1への想いは変わらない。

さて、なんだかほとんどのFKSファンを敵に回しそうな内容だが、僕は構わない。キャラクターグッツをひたすら集めているようなコレクターより、僕はFKSの本当の価値を理解しているつもりだし、人一倍、作品に対する愛が強いと自負している。だから似非ファンになんと言われようが、一向に構わない。だからもう、僕の目に付くところでは無意味に吠えないで欲しいと切に願う(苦笑


...とまぁ、最後まで喧嘩腰みたいな文章だけど:-) とりあえず言っておきたいのは、2出すならPC-FX版も出してくれとか(笑 間違ってもPS2版しか出さないとかいう頭の悪いことは避けて欲しい物である(ぉ これだけはこの文章を読むほとんどの人と、共通の願いでしょう(^^;;



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